2017年10月12日

三つの赤

KOJIN(小6)

 階段を下りると通りに出た。通りには赤い看板があるのを見て思い出したことがあった。それは、今回の課題の、季節に合う赤のような色を見つけるというもので、歩いていると色々な赤があった。
 例えば、車や店の名前や信号の赤などがあった。けれどそれらはあまり季節に関係なく、探しているうちに公園についた。
 公園の赤はブランコでそのブランンコに乗った。少し高くこぐと木の葉が少し赤くなっているのに気がついた。これが季節に関係する一つ目の赤だった。
 公園を出て少し歩くと様々な店があり、どれも明るくにぎわっていそうな雰囲気を出していた。そんな風景が続いていると暗い駐車場を見つけた。その駐車場の前に一機の自動販売機を見つけた。どうせこんなものに季節の秋に関係する赤なんてないでしょと思い、横を通り過ぎるのと同時に自販機を見てみると、夏では「つめた〜い」なのに、もう三分の二は「あたたか〜い」に変わっていた。この自販機を見て、まるで冬に活動する前に衣替えなどをする人間のように感じた。また「あたたか〜い」の文字は赤で書かれていたため、これが二つ目の季節の赤だと思った。
 また少し進むと現代風のオシャレな店を見つけた。店のライトは一点に集中していて、そのライトの先にはハロウィンのものがあった。これが季節を感じる三つ目の赤だと思った。
 この三つの赤は今日でなくても今の季節でなくても見られることはあるかもしれない。けれど逆の発想であれば「この三つの赤を今日見ることができた」ということに価値があり、特別だと思う。




 KOJIN君本人に散歩の前に「秋といえば何色を連想する?」と尋ねたところ「赤」と答えてくれたので、今回の散歩では赤いもの、しかも季節を感じさせてくれる赤いものを三つ作文に含むというのが課題となりました。
 さて、見つけてくれた三つの赤の中で僕が特に感心したのは、自動販売機の「あたたか〜い」の文字です。他のクラスでも同じ課題で赤いものを探した生徒はたくさんいましたが、これは初めて出会う答えでした。しかもそこに、文字の色の変化だけでなく、夏の「つめた〜い」から秋冬の「あたたか〜い」という言葉としての変化も合わせて見つけてくれました。視覚的な色の変化と言葉による季節の変化という二つの変化をひとつの事柄に見つけて文章にしてくれたことに驚きました。さらに、その変化を人間の衣替えに例えるというのも斬新でした。
 今回はKOJIN君の観察力、気付きの力を感じられる作文で、僕もとても楽しませてもらいました。頭を使って書かれた文章は読んでいて楽しいものですね。

塾長

posted by 塾長 at 14:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。