2018年01月28日

検定くやしい

SUMIRE(小4)

 私は12月27日〜30日まで、新潟のスキーキャンプに行っていた。三泊四日なのだが、その中で一番楽しかったのは、三日目だ。三日目は、スキー検定。いやだなぁと一日目も二日目も思っていたけど。
 今回私が受けるのは、一般の2級だ。一般の2級は、パラレルで、大回り・小回り、そしてシュテムターンだ。
 私は検定の時、ずっときんちょうしすぎていたのと寒さでふるえていた。他の人の検定を見ていたら、次は私の番だった。
 まずは大回り、次にシュテムターン、そして最後に小回りをやったが、全然自分の本気を出せないで終わった。いちおう検定は終わったけれど、問題は受かっているか受かっていないかだ。
 そして検定の発表の時、私は紙を見て、受かっていないことが分かった。大回り、小回り、シュテムターン全部1点ずつ足りなかった。私はショボンとしたが、その後おみやげの時間で自分が気にいったキーホルダーを見つけて買ったので元気になった。
 でも、受からなかったのはくやしかったので次のスキーで絶対に受かりたいと思った。私は遠くを見て受かった時を想像した。




 昨年の出来事で最も印象に残っていることを書くという課題に対して書いてくれた作文です。

 検定直前の「ずっときんちょうしすぎていたのと寒さでふるえていた。」という一文は、この時のSUMIREさんの気持ちをとてもよく伝えてくれる表現で、表現力がついてきたなぁと感じました。
 また最後の一文、SUMIREさんの目に映っていたのは雪山でしょうか?遠くを見ながら決意を新たにしている少女の凛とした姿が浮かびました。
 まだ四年生ですが、文章がしっかりしてきましたね。成長を感じます。

塾長


posted by 塾長 at 18:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介

2018年01月26日

年越し肉まん

AYAMI(中2)

 もう一年経っちゃったな〜と思いながらボーッと紅白を毎年のように見ていた。久々にお父さんも日本に帰ってきて、家族みんなでこたつでほのぼのとしていた。年越しそばを食べて、テレビを見ながら笑ったりして、のんびりといつも通りの年越しだ。
 そんな時間もあっという間に過ぎていて、気がつくとテレビからボーンと鐘の音が聞こえてきた。その音と一緒に、ずっと見ていたスマホの画面から顔をあげると、もうすぐで時計の針が12を指そうとしているのに気づいた。私はお姉ちゃんと、またいつも通りのジャニーズカウントダウンコンサートを見始めた。そんないつも通りの時間を過ごし、年が明けていった。

 「よし!じゃあ行くか!」
 とお父さんは暖かいこたつから立ち上がりコートを着始めた。私の唯一の年越しの楽しみで、毎年恒例の、神社で鐘を鳴らしに家族みんなで外へ出た。
 外は真っ暗で、人通りが少ない町を歩くのは何か特別感があってドキドキした。
 今年は珍しく祖母の家の近くの神社ではなく、家の近くの神社に行ってみることにした。しかし、そこに着くと、寒い中、坂の上から想像以上に人が並んでいてびっくりした。あまりの人の多さに私達はあきらめて家に帰ることにした。
 私が少し落ち込んでいると、お母さんがコンビニでホクホクの肉まんを買ってくれていた。坂の上からは、ボーンと鐘が町中に鳴り響いていたが、肉まんだけで私は十分幸せだった。いつも通りじゃないけど、肉まんの年越しもいいなと思った。




文章全体から家族で過ごす穏やかな年明けの空気が伝わってきて、読んでいて幸せな気分になりました。
前半は『いつも通り』という言葉が何度も出てくるように、家族で変わりなく過ごす幸せが描かれ、後半はいつも通りにいかないながらも、家族とのふれあいの中で見つける小さな幸せが描かれています。そして最後は、坂の上から町中に響く大きな鐘の音と、手の中の小さな肉まんのイメージが、大小異なりながらもそれぞれにAYAMIさんが持つ幸せのイメージとなり、ほっとするハッピーエンドとなりました。家族がいれば結局は幸せなんだなぁと思わせてくれる優しい作文です。

塾長


posted by 塾長 at 14:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介

2018年01月25日

ストレス解消の雪合戦

REI(小6)

 昨日は雪が降った。今日は雪は降っていなかったけど生徒は安全のため10時30分前の登校となっていた。しかし私が学校へ着いた時間は9時40分。約1時間ほど早く来た。もちろん理由はある。それは雪遊びがしたかっただけである。周りの人から見たら「小六にもなって雪ごときでそんなにはしゃぐか」という風に思うかもしれないが、この間の雪(四年前)が降った次の日、雪をさわろうとしたら何と…かたい。そうメチャクチャかたくて人にぶつけたらケガして大変というくらいのレベルで、校庭でも遊べず雪がとけるのを待つだけになってしまった。しかし今年の雪は柔らかい。お〜。それだけで感動してしまった。「よし今年こそ雪合戦するか!」と思い、なるべく早く学校へ行きたくなり、急いで向かった。

 さっそく自分の学校の馬鹿でかい校庭を見ると、一面まだ誰も踏み入れてない真っ白な空間が広がっていた。太陽の光が当たるとキラキラ反射していて幻想的だった。しかし校庭に入ってはいけないという指示が出ていたのであきらめて教室へ向かった。

 ろう下を歩いていると考えが浮かんできた。「三時間目って体育…。てこーとーは…!」そう一、二時間目からではなく三時間目からの登校だったので、最初の授業は三時間目からとなり、そして外の一番広い校庭は私達が使う事になっていた。そう私が真っ先に思い浮かべたのは「外で体育+雪=雪遊び」だったのだ。まあそうなる事は多分ないな、と思いながらまた歩き始めた。

 10時30分になり、三時間目が始まった。そこでまさかの奇跡が起こった。本当に体育の授業が雪遊びだったのだ。

 真っ先に校庭に飛び出していくと、どこまでも続きそうな白い雪があり、今まで見た景色で最高の瞬間になった気がした。踏み入れるのがもったいなかったが、さっそく遊び始めた。

 まず最初に大玉を六つ作り、そのうち二つは雪だるまにした。残った四つは後のお楽しみだ。
 すぐに誰が言うまでもなく雪合戦は当たり前のように始まった。そこで私は大玉を利用した。まず三つは私がいつもクラスで戦っている三人へ投げた。いつもうるさいA君、ナルシなB君、いつも私にケチをつけて調子に乗っているC君。どれも命中した。これで日頃のストレスを解消。最後の一番でかいのは先生へ当てた。これはストレス解消より何となく。生徒に散々雪玉を投げられて、へにょへにょになっている先生に向かって「エイヤ!」と投げた。そうすると先生の頭はびちゃびちゃになり、その場に倒れてしまった。そしてみんなで、夏のビーチで砂に埋めるように、雪バージョンで先生を埋めた。もちろんその後、ちゃんと出て来たけど先生はもう池に落ちましたって感じになっていた。言い出しっぺは先生だが、生徒に散々いじられてる先生を見ていると気の毒になって来た。なんかごめんなさい…と心の中で謝った。




 突然の大雪。滅多にない機会なので予定を変更して雪遊びについて書いてもらいました。

 REIさんの雪への素直な感動が感じられる「一面まだ誰も踏み入れてない真っ白な空間が広がっていた。太陽の光が当たるとキラキラ反射していて幻想的だった。」の部分はとても静かで美しい表現です。この部分が書かされたものではなく、自ら楽しそうに工夫して書いてくれていたということが嬉しかったです。
 後半の雪遊びの場面では、前述の表現とは対照的に、小学六年生のみんなが大はしゃぎで遊んでいる様子が目に浮かびます。生徒と一緒に思いっきり雪遊びできる先生は体力も人気もあるのだろうなぁと想像しつつ、風邪をひかれていないと良いなぁとも思いました。卒業間近の小六のこの時期は、先生も生徒も一番仲が良くなって、最後の楽しい思い出を作れる貴重な時間を過ごしているのかもしれませんね。

塾長


posted by 塾長 at 15:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介

2018年01月24日

二〇十七年最大の後悔

ANNA.N(小6)

 テレビで毎年恒例の紅白歌合戦が始まった頃、私は祖父母の家でぼんやりとテレビを眺めていた。お父さんは先に寝てしまい、何だかテレビを見る気力も失せていた時だった。弟がやって来て、一緒に寝ようとさそってきた。弟は一人で寝る事が出来ないし、今日はお母さんもいなかった。紅白もしばらく見たいアーティストが出てきそうになかったので、弟が寝るまで、一緒に寝てあげる事にした。

 翌朝の六時頃、私はケータイの着信音でふと目が覚めた。ケータイには友達からの新年のあいさつのメッセージがあったが、時計を見て、私は寝てしまった事を悟った。その時私はすごいショックを受けた。まだ紅白も見たかったのに、おやすみなさいを祖母にも言わず、寝てしまったのだ。しかし、どんなに後悔しても時は戻ってこない。私は腹をくくって、リビングへ向かった。
 リビングと、そのとなりのキッチンでは、祖母が朝からおせちを作っていた。おいしそうな音が、辺りに響いている。
「おはようございます。」
 とあいさつすると、私もおせち作りを手伝うよう言われた。大体は盛り付けだったのだが、パズルみたいで楽しかった。

 午後から、お母さんも加わり、もう片方の祖父母の家へ行った。従兄弟もやってきて、和気あいあいとしたムードになったが、そこで持ちきりだったのは昨日の紅白の話だった。私は会話についてゆけず、何だか再び後悔した。人はこんなにもテレビが欠かせないのかと思った。




「わたしの年明け」について書くという課題でした。

「紅白もしばらく見たいアーティストが出てきそうになかったので」の一文に最近の紅白歌合戦に対する一般的な視聴の仕方が書かれていて、うまいなぁと思いました。同じような感覚で紅白歌合戦をつけているご家庭も多いと思います。大晦日のテレビの前の雰囲気がよく伝わります。また家族に対する描写からは、家庭での家族とANNAさんの関係性が見えてきて、作品に血が通い温かみがでました。(家庭での事を書きながら、自分のこと以外はあまり書けないお子さんも多いです。)構成としては、一旦は立ち直ったはずの『見損ねた紅白』の件が、最後にオチとして出てくるのが上手でした。家庭の雰囲気を書きつつ、後半への伏線になっていたところは見事でした。

塾長

posted by 塾長 at 15:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介

2018年01月10日

溢れかえった

KOTA(中2)

 「バンッ。」
 懐かしいボールの音が聞こえる。今日は体育でバレーボールをしている。僕は病気で見学しているがバレー部なのだ。
 もちろんバレー部も休んでいる。そのためボールの音はとても懐かしい。

 友達に教えてと言われたので仕方なくボールに触った。
 ボールに触ればまたバレーボールをやりたくなると思ったが、ボールを触っても何も思わなかった。
 その時に僕はもうバレーボールはやりきったんだと自分の中で理解が出来た。

 僕はその日一日考え、部活をやめる決心をした。
 決心をした時に部活の思い出が蘇り、僕の心は楽しかったことや、辛かったことなどの部活の思い出で溢れかえった。




 2017年の自分の5大ニュースをあげて、その1位の出来事について短く書くという課題でした。

 原稿用紙にすれば、ほぼ1枚分の短い作文ですが、KOTA君にとっての大きい決断をした瞬間が含まれている文章には、切なさが詰まっています。中学生時代は出会いや得るものが多いですが、一方では、大切なものを手放す経験もしているのですね。読んでいて、少年時代というのは悲しみや寂しさすらシンプルでピュアで、その思い出が楽しいものでなくても美しく見えることがあるのだなぁと感じました。大人が忘れてしまっただろう少年時代の感覚を思い出させてくれる佳作でした。

塾長

posted by 塾長 at 12:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。