「風が吹けば桶屋が儲かる」なんてぇ言葉がありますが、現在の状況は
「風邪(コロナウイルス)が吹けば、小さな塾なんて吹き飛んじまう」ってなもんです。
大陸で始まったウイルス一つで、なんでうちの塾がピンチになってるんだよなどと我が身の不幸を呪いつつ、ほんの一瞬、この18年間のUEDA塾の歴史が走馬灯のように駆け巡りかけました。
でも、そう言えば僕は逆境に強いのです。あるいは日頃がのんびりし過ぎなのかもしれませんが。気づけば、当てもないまま生徒のいない教室へと向かっていました。そして教室に着くと「いつものように歩こう!」と思い立ち、前々回の文集のタイトルとなった卒業生の名言「そんじゃ、さっそく行きますか。」を一人でつぶやき、いつもは生徒達と散歩する道を一人で歩いてみました。
途中、氏神様に立ち寄ったところ、そこは真っ赤な夕方の光に包まれていてそれはそれは美しい光だったもので、いつの間にか写真を撮り始めていました。ひと時は、悩みを忘れ、コロナも忘れ、なんだか楽しくなって手水やら梅の木やらを飽きもせず写真に撮っていました。
で、ふと気付きました。なんだ、僕は元気である、と。そして、どうせ大変ならワクワクすることしようと決めました。
これからしばらくの間、教室は閉めます。代わりにメールやネットの力も借りて、僕と生徒の皆さんがバラバラの場所にいても話せる環境を整えてみようと思います。それで何ができるかはまだ未知数で、もしかしたら、つまらない授業になってしまうかもしれません。でも、前に進みましょう。「いつか」とか「そのうち」とか言っているうちに時間はどんどん流れてしまうから。ピンチの時には僕は動きながら考えます。正解が何かを確認できなくても、何かしらの答えがありそうな方向が分かっているなら、もう出発です。とにかくワクワクする方へ。
そんじゃ、さっそく行きますか。

塾長