2020年09月25日

夏の終わりと秋の始まり

YOSHIHITO(中2)

 ぼくはあまり夏が好きではない。暑さは厳しいし、部活の帰りは地獄だからだ。だから夏の終わりを感じさせてくれるものや秋の始まりを感じさせてくれる物にはなんだかいい印象がある。
 今、学校から帰ってきたところだ。ちょうどおなかがすいている、すると梨が出てきた。梨が出てくると嬉しい。梨は自分のなかではおいしくて食べやすいからちょうどよかったというのもあるが、旬の時期に出てくるのが嬉しいのだ。なぜなら梨は秋が旬なため秋の始まりを予感させてくれる、つまり夏が終わることを表しているからだ。食べれば夏の暑さを少しでも忘れられる気がする。それにあのみずみずしさは、部活後の疲れをなくしてくれるほどの物だと思う。だから僕は梨単体でも好きだし、秋の始まりを感じさせてくれるという意味の梨も好きだ。




『秋を見つけた』というテーマで書いてもらった作文です。
多くの人が好む旬の果物である梨を題材にしたことで、分かりやすく共感しやすく、秋の訪れを伝えることができました。みずみずしさや、旬のイメージなど、梨の魅力が語られるほどに、それがそのまま秋の心地よさのように感じられ、授業でも多くの生徒が題材選びの巧さに感心していました。
筆者のYOSHIHITO君は、多くの人が「なるほど」と思う題材を見つけてくるのがとても上手になりました。文章力というのはただ美しい文章を書けば良いというわけではなく、こんなところでも差が出るのだなぁと思わされました。

塾長




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2020年09月24日

秋の予兆

RINKA(小6)

 友達と別れた、一人の帰り道。足下を見てとぼとぼ歩く。
 つい昨日まで、猛暑みたいな日が続いていたのに、今日は冷たい風が足を通り抜ける。今まで身体を包んでいた温かいものが、風で流されていくようで背筋がゾクリとした。
 受験まであと、四ヶ月。急にそのリアルな数字が身近に感じた。
 視界の端に赤く染まった楓がひらりと落ちる。水色のワンピースもひらりと舞う。
 私はがむしゃらに坂を駆け下りていた。首筋がひやりとする。そこで自分が汗をかいていることに気付いた。
 ランドセルが重くて、すぐに息が切れる。
「はぁはぁ。」
 脳が酸素を求めて、息が荒くなった。息をするごとに冷たい空気がのどを通り抜ける。空を見上げると橙色に色づき始めていた。
 太陽が沈む時間が少しずつ、少しずつ早まっている気がする。世の中は確実に時を刻んでいる。私だけを残して、冬へ向かおうとしている。空を見上げたまま
「勉強しよう。」
 ぽろりと私はつぶやいた。
 未知なる世界が私を待っている。迎えに行こう暗闇に飲み込まれる前に。
 足を軽快にならしながら家路を急いだ。




『秋を見つけた』というテーマで書いてもらった作文です。
書き出しは、「足下を見てとぼとぼ」「冷たい風が足を通り抜ける」「身体を包んでいた温かいものが、風で流されていくようで背筋がゾクリ」など、どこか孤独で不安げな表現が続きます。そして、それらはその後の受験という言葉に見事で集約されます。不安とか寂しいとか、直接的に気持ちを表す言葉がないまま、上手に筆者の心情を表していています。一方でネガティブなまま終わらないのもこの作文の魅力です。重い空気の中にありながら、「赤く染まった楓がひらりと落ちる。水色のワンピースもひらりと舞う。」の部分は、ひらりという軽やかな言葉の連続でリズム感や動きを感じさせ、赤と水色という色も加わり、軽やかで明るい映像が浮かびます。さらに、後半では上を見て、勉強しようと呟き、最後には軽快な足取りを取り戻します。「未知なる世界が私を待っている。迎えに行こう暗闇に飲み込まれる前に。」と決意表明も力強く、筆者の気持ちの強さが感じられました。受験を数ヶ月後に控えた小学六年生の揺れる気持ちが表現された見事な作文でした。

塾長





posted by 塾長 at 17:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介

2020年09月08日

今後の新規募集について

こんにちは、塾長の上田です。
本日は今後の新規生徒募集についてご案内いたします。

春以降、コロナウイルス対策としてオンライン授業を続けてまいりました。
しかし、教室で生徒の皆さんとコミュニケーションを取りながら、散歩や遊びなど実際に何かを体験して書くことをカリキュラムの大きな柱の一つとしてきた当塾としては、まだオンラインならではの授業スタイルを確立できておりません。
そのため、現在のところは、新規募集につきましては、ご紹介の方のみとさせていただいております。
また、今後募集を再開する際にはお受けする学年を以前よりも上の学年からのスタートとさせていただく可能性があります。

以前より入塾を希望いただきながらお待たせしている皆様には大変申し訳ございません。もうしばらくお待たせしてしまうことになりそうです。

そこでせめてものお詫びと当塾の雰囲気を知っていただくための材料として、noteというサービスを利用して、作文の書き方について記事を書くことにしました。ご自宅で保護者の方がお子様と一緒に作文に挑戦することをサポートする内容です。おそらく記事4本〜8本程度のものになると思いますが、週1本くらいのペースで書いていきますので、ぜひご覧ください。(いずれは有料記事も書く予定ですが、当初のものは無料記事です。)
それをお試しいただくことで、さらに当塾にご興味をお持ちいただき、将来一緒に勉強させていただけることになればとても嬉しいです。あるいはそうならなくても、お子様が作文を書き始める小さなきっかけを作ることができれば、それもとても嬉しいことです。

まずは下記の記事2本をアップいたしました。ご覧いただければ幸いです。

「オンラインで作文教室始めました。」

「作文を長く書くコツ〜まずはお散歩@〜」

今後もこちらのブログ書かなきゃから、書きたいへでは主に生徒の皆さんの作文を紹介し、それ以外の長い文章はnoteを中心に書いていきます。ただしnoteで記事を掲載した際にはこちらでもご案内していきます。

以上、新規生徒募集に関する現状のご案内とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

塾長

posted by 塾長 at 09:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。