2016年07月15日

雨もいい

ANNA.N(小5)

 その日の朝、私は友達と二人で黄色い傘をさしながらトボトボと学校へ続く道を歩いていた。
 雨の日はきらいだ、と友達は言う。学校のろう下ですべるし、ミミズが大量発生するし、すぐぬれるし、外では遊べないし、プールや行事もできないからだそうだ。
「ねえ、今日も運動会えんきかな?」
 友達が私にきいてきた。
「うん、さすがにこの天気ならえんきじゃない?」
 私は答える。
 そう、今年は運動会が雨のせいで何回もえんきになっていた。
「あーあ!雨の日なんて大っきらいだ!」
 そうかな?私は心の中で思った。雨の日だからこそできる事もあるんじゃないかな?
 友達と教室に入っていってしばらくすると、チャイムが鳴って、先生が入ってきた。
「先生、今日もえんきですか?」
 クラスメイトが先生にきく。
「はい……。」
 先生は少し悲しそうに答えた。みんなは、
「えーー!」
 と口々に文句を言っている。
「またか……。」
 みんなはそう思っていたが、私はちがった。
「いいじゃん、作戦会議できるし、練習もできるし。」
 そう思いっていた。
 私は晴れより雨の方が好きだ。雨の中、水たまりでピシャピシャするのは楽しいし、雨のひんやりとした冷たさはとても気持ちがいい。それに私たちが飲んでいる水も元は雨だし、植物や動物も水が無いと生きていけない。
 十分休みになって、ベランダへ出ると、ナメクジが水たまりでおぼれていた。私が助けてあげると、ナメクジは「ありがとう。」と言うようにさくをのぼっていった。
 私は、少し心が温まるのを感じた。




周りが「雨はきらい!」と言っている時に、一人少し違う視点でものごとを見ている様子がよく伝わってきます。雨の大切さに気づいているのも素晴らしいですが、何よりも、周りに流されずに自分で物事を捉え、考えている姿勢が素敵だなと思いました。皆が嫌がるものの中にも良さを見つけて、雨でさえ楽しんでしまう主人公は魅力的です。ナメクジを触れることに少々驚きつつ、風の谷のナウシカを思い出しました。


posted by 塾長 at 15:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
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プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。