2016年09月09日

緊張したナイスバランス

MANA(小5)

 ドキドキ、ドキドキと緊張していた。次の競技は、五年生のナイスバランスだ。私は入場門でリムという道具を持ってトップバッターの子の次に並んでいた。ついに前の競技が終わってしまった。私は、
「きんちょうする、きんちょうする!」
 と一人でずっと唱えるように言っていた。

 かけ足行進曲が流れ、トップバッターの子を先頭にして後にみんなが続いた。
 スタートラインについた。深呼吸をする。
「位置について、用意、パン!」
 ピストルの音と同時にトップバッターの子がいっせいにスタートした。
 トップバッターの子がリムを動かしてコーンを回ってきた。すぐに私の番はきてしまった。
 私は勢いよく走り出した。すると、自分でも感じる変化に気付いた。練習の時は何回も失敗していた自分が、真っ直ぐ、速く走れる!とてもうれしく、笑顔で走った。コーンを回ってひたすら走り続ける。
「集中、集中!」
 と、頭に叩き込むように繰り返した。私はひたすら走り続ける。
「カラララーン。」
 と、ゴール寸前で勢いよくリムが転がってしまった。でも、すぐにリムを取って走る。ゴールして次の子にバトンタッチした。すぐに列の後ろに並んで、後ろの子たちを応援した。
「がんばれー!」 
 運動場に私の声とみんなの必死になった声が響いた。



 夏前に書いてもらった運動会の作文です。
 競技前の緊張から始まり、どんどん競技に集中していく主人公の様子がまっすぐ伝わってきます。読んでいて主人公のすぐ近くで見ているような気分になりました。
 自分の番になって走り出した時、練習中にはなかった感覚を覚え、主人公が喜びを感じながら走る場面は実際に経験したからこそ書ける内容で、こういう瞬間を見つけて書くことができたことに感心しました。また最後も『楽しかった』や『うまくできてよかった』などで終わらず、その場の情景を書くことで余韻を残しつつ、子ども達が真剣に競技に向かっている様子を描くことができました。

塾長

posted by 塾長 at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
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プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。