2017年12月02日

リレー作文「サンタクロースの仕事」

YUKI(中2)、OTO(中2)、RIO(中1)、RISA(小6)

(起)
 冷たいものが顔に当たった。
 雪だ。今日は十二月二十四日、クリスマスイブ。街の中心部はイルミネーションで飾り付けがされている。綺麗だ。その中を歩いて行った。

(承)
 「あ、ほどけてる。」
 いつのまにか靴のひもがほどけていた。ひもを結ぶために脇によける。
 しゃがんだ時、何か走るものが目に入った。
「なんだろう。」
 僕は、ほどけたひもを靴の中に入れて、追いかける。

(転)
 夢中で追いかけていると、サンタの服が置いてあった。なぜだか光を帯びている。いつの間にかしゃがんで手を伸ばしていた。触った瞬間にあったかい雰囲気を感じた。何があったんだろうと思い、周りを見渡すとトナカイと小人がいた。
「あなたが今年のサンタクロースさんです。これから色々な地域を回ってプレゼントを渡していってください。」
 といきなり試練を与えられてしまった。
「え…」
 と僕は立ち上がって、状況が理解できないまま立ち尽くしていた。

(結)
 「はっ。」
 気づくと、僕はソリに乗って、空を飛んでいた。
「え…どうやったらいいのかわからないよ、どうしよう。」
 と考えていると、いきなりソリが止まった。
「わっ、びっくりした。」
 下を見ると家の屋根が見えた。
「この家の子どもに、プレゼントを渡すのかなぁ、でも、どのプレゼントを渡せば…」
 と考えていると、一つのプレゼントが光った。試しに光ったプレゼントを屋根に向かって落としてみた。すると、プレゼントは、その家に入っていった。
「すごい、こういう仕組みなんだ。よし、頑張って、早く終わらせるぞ!」
 百個以上あったプレゼントを何とか、全て配り終えることができた。
「つかれた…」
 とつぶやいたら、前いた場所に戻っていた。
「あれ?さっきのは、全部夢だったのかな?」
 と思っていると、頭の中で、試練を出した人の声が聞こえた。
「おめでとうございます!あなたはサンタクロースの仕事を全てやり遂げることができました。ぜひ、来年もサンタクロースになってくださいね。」
 さっきのは、夢ではなかったと分かった。
「来年も、サンタの服を見つけたいな。」
 そうつぶやいて、イルミネーションを見ながら夜の街を歩いた。




4人の生徒が起承転結のそれぞれのパートを受け持ち、即興で物語をつないでいくリレー作文。それぞれのパートに与えられた時間は5分から15分程度という中で、うまく連携ができた作品でした。
(起)でクリスマスイブのイルミネーションの町並みを登場させ、それが(結)の最後の風景へと繋がり、(承)で主人公が何かを追いかけたからこそ、(転)でサンタクロースの服を見つける、という具合に伏線を用意する人とそれを活かして書く人が、それぞれの役割をバランスよくこなし、一つの物語としてまとまりが感じられます。
またサンタクロースが一般の人の中から選ばれるという設定も面白いアイディアですし、サンタクロースの仕事の進め方を描く際に、素人サンタでもちゃんと仕事ができる仕組みを考えて書いているのも見事でした。
全体を通して感じる、優しく夢のある世界観はクリスマスの物語としてふさわしく、これがほんの60分程度の時間に教室で生まれた物語だということを忘れてしまうほど、素敵な物語になったと思います。お見事でした。

塾長


posted by 塾長 at 15:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
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プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。