2018年01月26日

年越し肉まん

AYAMI(中2)

 もう一年経っちゃったな〜と思いながらボーッと紅白を毎年のように見ていた。久々にお父さんも日本に帰ってきて、家族みんなでこたつでほのぼのとしていた。年越しそばを食べて、テレビを見ながら笑ったりして、のんびりといつも通りの年越しだ。
 そんな時間もあっという間に過ぎていて、気がつくとテレビからボーンと鐘の音が聞こえてきた。その音と一緒に、ずっと見ていたスマホの画面から顔をあげると、もうすぐで時計の針が12を指そうとしているのに気づいた。私はお姉ちゃんと、またいつも通りのジャニーズカウントダウンコンサートを見始めた。そんないつも通りの時間を過ごし、年が明けていった。

 「よし!じゃあ行くか!」
 とお父さんは暖かいこたつから立ち上がりコートを着始めた。私の唯一の年越しの楽しみで、毎年恒例の、神社で鐘を鳴らしに家族みんなで外へ出た。
 外は真っ暗で、人通りが少ない町を歩くのは何か特別感があってドキドキした。
 今年は珍しく祖母の家の近くの神社ではなく、家の近くの神社に行ってみることにした。しかし、そこに着くと、寒い中、坂の上から想像以上に人が並んでいてびっくりした。あまりの人の多さに私達はあきらめて家に帰ることにした。
 私が少し落ち込んでいると、お母さんがコンビニでホクホクの肉まんを買ってくれていた。坂の上からは、ボーンと鐘が町中に鳴り響いていたが、肉まんだけで私は十分幸せだった。いつも通りじゃないけど、肉まんの年越しもいいなと思った。




文章全体から家族で過ごす穏やかな年明けの空気が伝わってきて、読んでいて幸せな気分になりました。
前半は『いつも通り』という言葉が何度も出てくるように、家族で変わりなく過ごす幸せが描かれ、後半はいつも通りにいかないながらも、家族とのふれあいの中で見つける小さな幸せが描かれています。そして最後は、坂の上から町中に響く大きな鐘の音と、手の中の小さな肉まんのイメージが、大小異なりながらもそれぞれにAYAMIさんが持つ幸せのイメージとなり、ほっとするハッピーエンドとなりました。家族がいれば結局は幸せなんだなぁと思わせてくれる優しい作文です。

塾長


posted by 塾長 at 14:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
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プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。