2019年02月03日

デイビス

KOTARO.I(高2)

 俺の名はデイビス。実は俺には人に言えない秘密がある。だから言うことはできない。しかし秘密は誰かに言うためにあると祖父のデイビジョンが言っていたので話そうと思う。
 俺は好きな時に鬼化することができる。鬼化とは角が生えたり、肌が赤くなったりすると言う残念な点があるが、身体能力が大幅に向上すると言う効果がある。この力を使って俺はライバルであるライアンを倒さなければならない。ライアンは俺と同じく鬼化の能力を持っている。ライアンは極悪人だ。だから倒さなければならない。今はライアンの住み家に向かっているところだ。

 「ピンポーン。」
 俺はライアンの家のベルを鳴らした。
「はーい。」
 家の中から声が聞こえた。ドアが開くと同時に俺は大声で言う。
「今日こそ貴様を倒す!」
「あらまぁ、デイビスちゃんじゃない!また遊びに来てくれたの?ありがとね。」
 ドアから出て来たのはライアンの母さんだった。どうやらさっきのは聞かれなかったらしい。俺は内心ほっとする。
「はい!ライアン君はいますか?」
「ライアンなら部屋に居ると思うわよ。どうぞ上がってください。」
「ありがとうございます。」

 俺は部屋に上がった。この瞬間からライアンとの戦いが始まる。お互いに鬼化して格闘技を行う。先に参ったと言うか気絶した方が負けだ。
「オリャー。」
「ギャー。」
「ウリャー。」
「キャー。」
 壮絶な戦いの末に俺はライアンに尻餅をつかせた。
「これで最後だ。ライアン!」
「それはどうかな。」
 ライアンはポケットから豆を取り出して食べるのかと思えば俺に投げつけた。
「何をする。」
 豆が俺の体に当たると同時に、力が抜けて鬼化が解けてしまった。
「今だ!」
 次の瞬間ライアンは俺の目の前から消えた。俺は顔に重い一撃をくらった。
 
 目が覚めると、俺はライアンのベッドで寝ていた。
「惜しかったなぁ、デイビス。」
「ちっ。また負けたか。」
「今回はちょっと危なかった。」
「貴様!何をしやがった!」
「それは秘密だ。」
「ちっ。明日こそは必ず勝つ。」
「それはどうかな。」
 今回は負けてしまったが、明日がある。ライアンを倒すまで俺の戦いは終わらない。俺は家に帰る途中大声で
「ライアン!いつか必ず貴様を倒すからな。」
 と言った。



節分ということで、鬼が出てくる短編を書いてくださいという課題に対して書かれた作品です。
てっきり怖い話かと思って読み始めれば、いきなり人に言えないはずの秘密をベラベラ語るし、敵のお母さんは良い人そうだし、どこかとぼけた語り口のKOTARO.Iワールド全開です。読みながら、どことなく漫画を読んでいるような感覚を覚えるのは僕だけでしょうか。互いに鬼化しているくせに豆を投げて鬼を倒すというあたり、節分が題材であることも考慮して上手にまとめてくれました。気楽に楽しく読める鬼の物語でした。

塾長


posted by 塾長 at 13:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
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プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。