2017年12月26日

親友の小人

KOHAKU(中2)、RIO(中1)、OTO(中2)、KOTARO.I(高1)

(起)
 俺は十八歳の新人サンタクロースだ。俺のパパは元サンタなのだ。俺は九十代目のサンタクロースで、今年の冬から仕事が始まるのだ。俺はすでに緊張しているのだ。

(承)
 「おーい、どうだ調子は?」
 とんがり工場で働いている小人のミティーだ。
「まあまあだよ。」
 と俺は少し不安そうに言った。
「なんだよー!元気出せよ。」
 ミティーは俺の肩を叩いて持ち場に戻っていった。そう言ってもなぁ…と思いながらクリスマスイブの練習をしていた。

(転)
 休憩の時間になり、外で缶コーヒーを飲んだ。一気に目が冷める。よし、と気合いを入れて立ち上がる。
 すると、プレゼントの詰まった袋の上でミティーが声を張り上げた。
「ほら、はよしろよー!」
「おう。」
 ミティーは小さいのに力持ちだ。あっという間に荷物を載せて、そりに寄り掛かっている。
 俺は、二匹のトナカイをなでると、そりにミティーを乗せてから、自分も乗った。
「ヒィア ウィーゴー!」
 ミティーが叫ぶ。俺はトナカイの手綱を引っ張った。

(結)
 それが出発する直前、プレゼントが一つ落ちた。でも俺は気づかなかった。小人のミティーがそれに気づき、大声で叫んだが、俺はイヤホンで音楽を聴いいていたため、ミティーの声は届かなかった。
 届けるプレゼントがあと一つとなったその時、俺は異変に気づいた。
「プレゼントがない。」
 と俺は言った。どっかで落としたんだ、どうしよう。
「パパに怒られる。」
 俺は恐怖のあまり泣きだしてしまった。しばらく俺は泣いていた。その時、肩を叩かれて振り返ると、そこには最後のプレゼントを持ったミティがいた。
「忘れ物だぜ。」
 とミティーが言った。よく見ると、ミティーはボロボロだった。
「なんで俺なんかのためにそんなことを。」
 と俺は言った。すると、ミティーは
「なぜって友達なんだから当然だろ。」
 と言った。俺はミティーにお礼を言って、プレゼントを最後の家に届けた。




リレー作文による、クリスマスの物語です。
まず(起)で主人公の新人サンタ君の設定を決めて、(承)ではその親友である小人のミティーを登場させているのですが、この連携がスムースだったので、その後の物語は二人の関係性を中心に進めることができました。特に気が優しくて力持ちな上に、ちょっとキザな感じのミティーの存在感は秀逸で、転結と繋ぐ二人も、ミティーのキャラクターを楽しみながら書いているのが伝わってきます。人の書いたものからアイディアをもらって、さらに自分のアイディアを加えていくことができるリレー作文だからこそ、短時間で魅力的なキャラクターが書けたのかもしれませんね。とても良いバトンがつながったと思います。

※リレー作文は、4人の生徒が起承転結のそれぞれのパートを受け持ち、即興で物語をつないでいきます。今回それぞれのパートに与えられた時間は5分から15分程度でした。

塾長

posted by 塾長 at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作文紹介
プロフィール
名前:塾長
自由が丘で作文教室を運営。
小学生から高校生まで広い年齢層の子供たちとともに、書かされるのではなく、書きたくなる作文を目指して活動中。